2010年09月14日
PowerLED電源 その1
PowerLEDはなかなか取り扱いが面倒です。
砲弾型のLEDのように単純に抵抗制御にするとバッテリーの電圧変動で電流値が大きく変わってしまいますし、抵抗で多大な電力を浪費してしまいちっとも省エネになりません。100均のDCコンバータを使って駆動する方法を考えてみましょう。
注:なるべくいろいろと書籍など調べて勉強しましたが間違っていたらすみません。
100均DCコンバータをそのまま使う
100均DCコンバータもいろいろ仕様があるようで、USBの出力の基本である5V500mA以外にも、5.5V600mAだとかいろいろあるようです。
いずれにしても3端子レギュレーターなどのシリーズレギュレータを使うよりは効率的な(条件によっては必ずしもそうではないこともありますが)スイッチングレギュレータになっていますので、多少の電力ロスは大目に見てそのまま使ってしまいましょう。
まず、テスタで電圧を測るのは必須です。何しろ100均製品ですので、書いてある通りの定格出力がある保証がありません。USB出力が5Vなのか5.5Vなのか、はたまたそれとも違うのか、きちんと把握しましょう。
以後PowerLEDは1Wのものを利用した場合です。
では、DCコンバータの出力が5.0VでLEDのVfが3.3Vだったと仮定して計算をしてみましょう。
抵抗にかかる電圧は5.0V-3.3V=1.7Vです。ここで350mA弱流すことにすると、1.7V/0.35A=4.86Ω の抵抗が必要なことになります。4.86Ωの抵抗はありませんのでその近くの値で検討します。
4.7Ωでは360mAと若干定格オーバーです。後述の理由もあり、最初から定格オーバーでは危険です。
5.1Ωでは333mAと定格範囲に収まります。
5.7Ωでは300mAと十分定格に収まります。マージンを考えるとこのくらいにしておいたほうが無難です。
この場合、5.7Ωの抵抗の消費電力は1.7V ×0.3A=0.51Wと結構消費してしまいます…。ただ、このくらいのマージンがないと電圧の変動でLEDが壊れてしまいます。抵抗も1Wクラスを使わないと壊れます。
さて、PowerLEDに通電するとかなり発熱するために放熱が必須なわけですが、LEDは発熱するとVfが下がります。ということは、暖まると抵抗に流れる分の電圧が高くなるわけで、電流値がどんどん大きくなってしまいます。するとなおさらVfが下がるという悪循環になってしまいますので、抵抗は若干大きめにしておいた方が安全、と言うことです。もちろんLEDの放熱自体も十分にしておかないといけません。
先ほどの抵抗での電力消費量も変動することになります。
電源電圧5.0V Vf3.3V 電流制限抵抗5.7Ωの場合
の様になります。これなら1W抵抗で大丈夫ですね。
さて、上記のように総消費電力を計算しますと、1WのLEDを光らせるために約1.5倍の電力を消費しています。
実はこれにさらにDCコンバータでの変換効率を掛けないといけませんので、さらに10%から25%増しになりますね…。
おおよそ1.6W~2Wという所でしょうか。全体の効率をみると50%~62%といったところですね。あんまりよくないですね…。
次回?は定電流回路を検討したいと思います。
砲弾型のLEDのように単純に抵抗制御にするとバッテリーの電圧変動で電流値が大きく変わってしまいますし、抵抗で多大な電力を浪費してしまいちっとも省エネになりません。100均のDCコンバータを使って駆動する方法を考えてみましょう。
注:なるべくいろいろと書籍など調べて勉強しましたが間違っていたらすみません。
100均DCコンバータをそのまま使う

100均DCコンバータもいろいろ仕様があるようで、USBの出力の基本である5V500mA以外にも、5.5V600mAだとかいろいろあるようです。
いずれにしても3端子レギュレーターなどのシリーズレギュレータを使うよりは効率的な(条件によっては必ずしもそうではないこともありますが)スイッチングレギュレータになっていますので、多少の電力ロスは大目に見てそのまま使ってしまいましょう。
まず、テスタで電圧を測るのは必須です。何しろ100均製品ですので、書いてある通りの定格出力がある保証がありません。USB出力が5Vなのか5.5Vなのか、はたまたそれとも違うのか、きちんと把握しましょう。
以後PowerLEDは1Wのものを利用した場合です。
では、DCコンバータの出力が5.0VでLEDのVfが3.3Vだったと仮定して計算をしてみましょう。
抵抗にかかる電圧は5.0V-3.3V=1.7Vです。ここで350mA弱流すことにすると、1.7V/0.35A=4.86Ω の抵抗が必要なことになります。4.86Ωの抵抗はありませんのでその近くの値で検討します。
4.7Ωでは360mAと若干定格オーバーです。後述の理由もあり、最初から定格オーバーでは危険です。
5.1Ωでは333mAと定格範囲に収まります。
5.7Ωでは300mAと十分定格に収まります。マージンを考えるとこのくらいにしておいたほうが無難です。
この場合、5.7Ωの抵抗の消費電力は1.7V ×0.3A=0.51Wと結構消費してしまいます…。ただ、このくらいのマージンがないと電圧の変動でLEDが壊れてしまいます。抵抗も1Wクラスを使わないと壊れます。
さて、PowerLEDに通電するとかなり発熱するために放熱が必須なわけですが、LEDは発熱するとVfが下がります。ということは、暖まると抵抗に流れる分の電圧が高くなるわけで、電流値がどんどん大きくなってしまいます。するとなおさらVfが下がるという悪循環になってしまいますので、抵抗は若干大きめにしておいた方が安全、と言うことです。もちろんLEDの放熱自体も十分にしておかないといけません。
先ほどの抵抗での電力消費量も変動することになります。
電源電圧5.0V Vf3.3V 電流制限抵抗5.7Ωの場合
Vf低下 | 電流値 | 抵抗消費電力 | LED電力 | 総消費電力 |
0V | 298mA | 0.51W | 0.98W | 1.49W |
0.1V | 316mA | 0.57W | 1.01W | 1.58W |
0.2V | 333mA | 0.63W | 1.03W | 1.66W |
さて、上記のように総消費電力を計算しますと、1WのLEDを光らせるために約1.5倍の電力を消費しています。
実はこれにさらにDCコンバータでの変換効率を掛けないといけませんので、さらに10%から25%増しになりますね…。
おおよそ1.6W~2Wという所でしょうか。全体の効率をみると50%~62%といったところですね。あんまりよくないですね…。
次回?は定電流回路を検討したいと思います。
タグ :PowerLED

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